ボクらの鎮魂譚 - 52/66

「私、考えたわ。ジャックのために」
「コーシチカ!」

危険だ!

何もきかずともわかる。ナターシャは叫んだ。

「取り込まれっチャ! いかん」
「でも、いまのままではジャックも彷徨ったまま、それよりこの私たちの学園に影を落としたくない。死なないにしても悲しい関係者を出すのは、……――見るのもいや!」
「コーシチカ……」

(ねこちゃん、本気なんだな……)

央一は、音々子を見つめ……、ふとそこに知らない影を見出した。

(……いや、深く考えるのはよしておこう)

「ねこちゃん、今日やるか、明日やるか」
「今日やりましょう」

(ああ、やはり)

音々子と重なって見えるのは、悲恋の令嬢だ。
彼女もまた待っていたのだった。

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