「私、考えたわ。ジャックのために」
「コーシチカ!」
危険だ!
何もきかずともわかる。ナターシャは叫んだ。
「取り込まれっチャ! いかん」
「でも、いまのままではジャックも彷徨ったまま、それよりこの私たちの学園に影を落としたくない。死なないにしても悲しい関係者を出すのは、……――見るのもいや!」
「コーシチカ……」
(ねこちゃん、本気なんだな……)
央一は、音々子を見つめ……、ふとそこに知らない影を見出した。
(……いや、深く考えるのはよしておこう)
「ねこちゃん、今日やるか、明日やるか」
「今日やりましょう」
(ああ、やはり)
音々子と重なって見えるのは、悲恋の令嬢だ。
彼女もまた待っていたのだった。

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