ボクらの鎮魂譚
―前章―
「春のうららの澄んだパンツ」
うん、風流だ。実に風流。と、自分の呟きに満足げに頷く、阿僧祇央一(あそうぎよういち)。高校一年生。今年の四月に入学してきたばかりにも関わらず、制服の着方は既に崩れている。
紙パック黒ゴマ牛乳をじゅじゅじゅこ~っと吸い上げ、
「っぐっふぉ、ぉ、ごほっごほっ……」
むせた。
央一は今、寝転がっている状態だからだ。そして何故央一が寝転がっているのかと言うと、
「うん、良いパン尻だ! 健康的な、……こほっ」
彼の趣味であるパンチラ鑑賞、フィールドワークの真最中だからだ。
文章ホラー,ミステリ,中編,学園物,小説,読み切り
花火星雲
蒸し暑い海は、よく潮の香りがする。地平線は真っ赤に染まって、サンセットは空をパレットのように色彩をまぜこぜにした。「こら、アクセル! はしゃぎすぎだって」ひとりの少年が砂浜に天体望遠鏡を組み立ててた。その周りを黒い大きな犬が駆け回っている。…
文章SF,小説,掌編,読み切り