団地

10―ゴッちゃんの最期と見えない記憶

「仁人さん……勘違いなさらないでください。これはマツリです。単なるゴロツキの喧嘩などではないのです。きっちりと締めを執り行わない事には次に進むことは出来ません。敗者の願いをカミに届けること、それが勝った者の役割……先ほども申し上げましたが、相手の願いを打ち砕くことが勝利の条件です」 「願いを打ち砕くったって……どうすりゃいいんだよ……」 もしこれ以上ゴッちゃんを痛めつけようとすれば、何かしらの障害が残ったり、最悪死ぬこともあるかもしれない。ミヤはぞっとした。 「……いや待て。ゴッちゃんの願いが分かれば、これ以上戦うことを避けることができるかも……!」 ゴッちゃんは何故かミヤと理由をつけては戦いたがっていた。昨日はここら一帯でどっちがいちばん強いか決めたい、といった内容のことをゴッちゃんは言っていたが……。